「中国文学史」とは、今年度全学教育で基幹科目として開講されている中国文学全般に関する講義だ。担当教員は、国際文化研究科所属の勝山稔准教授。一部の学生からは仏とも称されるほど、学生にやさしい教員として知られている。講義の内容は先秦時代から唐代にかけての文学を中心に、各時代の文学的特徴や人物に関する知識を身につけ、著名な詩を鑑賞することだ。
本講義の到達目標は次の3つ。中国文学に関する時代ごとの主要項目を習得すること、中国学全般の基本事項を身につけること、そしてこれら2つと作品鑑賞を通じて今後の研究に役立たせることだ。本講義はこの目標を達成できるように構成されており、大切な単語に赤線や青線を引いたり、年表などを図示したりすることで、学生にとって理解しやすいような工夫がなされている。授業の合間に、勝山准教授が中国へ調査に行った際の面白いエピソード、中国文学史上の偉人についての余談を披露することがある。授業内容の理解につながる場合があるので聞き逃せない。
重要な単語として「四六駢儷体」や「陶淵明」など、高校の世界史の授業でも登場するものが多く含まれている。世界史が得意な人にとっては講義が分かりやすく感じるだろう。また勝山准教授は中国語が堪能であり、詩を中国語で読んでくれることもある。第二外国語で、発音が難しい中国語を選択していた人にとっては一石二鳥だろう。
なお高校での漢文の知識は特に必要とされないため、昨年度のセンター試験を解いても全然わからず、「タケノコ食べたいな」としか思わなかった人でも受講は十分可能だ。この講義を受講すれば、漢文嫌いの人でも漢詩を楽しむことができるだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿