筆者はAOⅢ期入試で東北大学工学部に合格した。
AOⅢ期入試はセンター試験、書類提出、小論文、面接が課される。学部によって必要な書類、小論文の内容、配点は異なるので、受験を考えている方は各自確認していただきたい。
筆者は高校3年の10月に東北大学の工学部に受験を決めた。オープンキャンパスで見た、熱心に研究に取り組んでいる先輩たちの姿に惹かれたからだ。
受験勉強は高3の9月から東北大学の過去問を徐々に解きはじめた。AO入試合格を狙うとはいえ、一般入試を受験することも視野に入れて、秋ごろは二次試験対策を中心にしていた。11月下旬頃からは完全にセンター試験対策にシフト。9割を得点できるよう勉強した。
AO入試に出願する場合、受験勉強と並行して志望理由書と活動報告書を作成しなければならない。志望理由は「自分のしたい研究」や「東北大学の優れている点」などを記せばよいだろう。いずれも具体的に書くことが欠かせない。筆者の場合は「お年寄りにも暮らしやすいコンパクトシティを研究し、都市計画に携わる仕事をしたい」と書いた。活動報告書には、生徒会、クラブ活動、ボランティアなど経験した活動を記す。筆者は生徒会活動に取り組んだことと、副部長を務めたことを書いた。いずれも親や先生に見てもらうことが大切だ。自分では気づかない問題点を指摘してくれるだろう。
年が明けるとすぐにセンター試験である。本番は何が起こるか分からない。私は緊張のあまりお腹が痛くなり、一日目の国語の試験中にトイレのため一時退室してしまった。それでも、自己採点で筆者としては納得できる点数が取れたので、AO入試に出願した。
AO入試当日、仙台は大雪だった。私はホテルから青葉山キャンパスまでタクシーで向かったので、問題なく試験会場に到着できた。午前中は小論文の試験である。高校を介して入手した過去問と形式が似ていたので、落ち着いて受験することができた。
午後は面接試験。面接直前には緊張をほぐすために、東北大学の先生と少し話す時間が設けられていた。そのとき「君、全然緊張してないね」と言われた。先生からのあまりにもストレートな一言に私は少々驚いた。しかし実際、私はあまり緊張していなかった。父と何度も面接の練習をし、自信がついていたからだ。
面接は15分ほどで、私の志望する分野から専門的な知識を伴う質問をされた。「仙台に路面電車を走らせることは現実的か」と聞かれたときには、とても困った。公共交通機関を充実させることは重要だが、それが現実的かと聞かれると話は別だ。しばらく考えて「自家用車の普及が進んでしまっているので、路面電車の導入は難しい」と答えた。私の友人は「免震構造とは何か」と質問されたという。
小論文も面接も手応えはよかったので、十中八九受かっただろうと思う反面、不安も大きかった。合格発表を見たときは本当に嬉しく、これで大学生になれるのだと安堵した。
現在、AO入試の受験を考えていない受験生の方もAO入試に挑戦してみてはいかがだろうか。自分がやりたいことと向き合い、掘り下げていくことは、大学生になってからのモチベーションにつながるはずだ。
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